どうという事もない日々の記録

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[読書]密室の人

裁判官が審理中に居眠りしてしまったらどうなるのか。しかも不覚にも寝言で妻の名前を言ってしまった。一瞬動きの止まった法廷。こんな書き出しでこの物語は始まっている。
裁判官が主人公の小説というのも珍しいのではないだろうか。始めて読むような気がする。普通は無縁の世界。ましてやその生活振りなどは知りようも無い。戦後、闇が横行していた頃、法を犯して闇のものは食べられないと餓死した裁判官が話題になったように記憶している。
裁判官は真面目一本というイメージから出てくるこの物語、その展開に興味をそそられた。