どうという事もない日々の記録

[ はてなブログ版] 出かけた時の記録や備忘録的なメモなど。

2004-12-01から1ヶ月間の記事一覧

[読書]密室の人

裁判官が審理中に居眠りしてしまったらどうなるのか。しかも不覚にも寝言で妻の名前を言ってしまった。一瞬動きの止まった法廷。こんな書き出しでこの物語は始まっている。 裁判官が主人公の小説というのも珍しいのではないだろうか。始めて読むような気がす…

[読書]ネタ元

水島真知子は「県民新聞」という地方紙の事件記者。真知子の書いた一本の記事が地元の新聞拡販競争にまで発展した。最初は特種に近い扱いで真知子は気分よくしていたが、その内に記事の内容で地元住民が反発「県民新聞」の不買運動まで発展する。そんな事が…

[読書]逆転の夏

山本洋司は30歳の時に女子高生を殺している。服役し出所後、保護司の紹介で今の「ノザキ典礼搬送」に勤めている。職場を得られた事で満足している。少ないながらも別れた妻や子に保護司を通して仕送りも出来る。 そんな時に、ある人物を殺してくれないかと…

[読書]動機

貝瀬正幸はJ県警本部警務課企画調査官である。 警察官が勤務を離れた時の警察官手帖を紛失する事故が再々あるので、その防止対策として手帖を一括して署内で保管する方法を彼が提案した。反対意見がある中でこの制度が実施された。 U署でこの保管している…

[読書]動機 横山秀夫著(文春文庫)

動機 逆転の夏 ネタ元 密室の人 この4篇が所収されている中短編集である。 もう本を買うのをやめて図書館で借りる一本で行こうと思っていたのに、本屋に入ったらつい横山秀夫の文庫本がないかと探し、この「動機」が目に付いたので買ってしまった。この前の…

他人の家:

刑務所出所して夫婦でひっそり暮らしている貝原英治。しかし密告で元受刑者と分かってしまいアパートから出て行って欲しいと追い立てられる。そこへ、早朝の道路清掃で知り合った老人から救いの手が。これが、実は老人の深慮遠謀。思わぬ方向に展開して行く。

花輪の海:

かっての大学空手部時代に起こった自殺事件が、現在まで引きずっている様を描いたもの。新入部員に対すて、合宿で徹底的にしごく。一人一人が限界までに達している中、さらに深夜に叩き起こしてのしごき。そんな中で一人が死亡する。 卒業してからはお互いに…

18番ホール:

県庁財政課に勤める樫村浩介は上司から疎まれ、仕事に嫌気がさしていた。そこへ同級生から故郷の村長選出てみないかとの話。県庁を辞めて全財産を注いで選挙に臨む。選挙の争点に村の土地にゴルフ場開発の話がる。そこには大学時代のときに同窓会に出る為に…

不眠:

リストラにあった山室隆哉は、友人の紹介で失業保険の受給中に製薬会社の睡眠薬の人体実験のアルバイトをする。眠りと覚醒が交互に起こる中で近くに住む知人の車を目撃する。これが殺人放火事件の犯人逮捕のきっかけとなる。捕まった犯人も自分と同じくリス…

真相:

税務会計事務所を営む篠田佳男の長男は10年前、15歳の時に何者かによって殺害された。警察からその犯人を逮捕したとの連絡。物語はここから始まっている。 犯人が語る殺人に至る経緯の中から素直でいい子供だった息子の、親の知らない一面が炙り出されて…

真相:横山秀夫著

真相 横山秀夫 双葉社 (2003/07/10) 第2版 久し振りに図書館で本でも借りようかなあと覗いてみた。 特に読みたいと思うようなものがなかなか見当たらなく、最後の方で目に付いたのが横山秀夫。 評判の作家なので名前だけは知っていたがまだ読んだ事はない。…