どうという事もない日々の記録

[ はてなブログ版] 出かけた時の記録や備忘録的なメモなど。

横山秀夫著:看 守 眼(2004年1月初版)

表題の「看守眼」の他5作品の短編集。

看守眼

看守眼

昨年暮れに読んだ「真相」と同じ系列の作品集。
刑事になりたかったが、ずっと留置場の看取で定年を向かえる警察官。ワンマン企業家の自伝を書くことになったゴーストライター。家裁の調停委員等、事件そのものより、それに取り組む周りの人間の目から事件を眺める。その裏にある事件の謎もさることながら、一定の地位を築き小さな幸の中にいる、それが崩れてゆく、或いは崩れそうになるそんな場面を通して、その不安な気持が語られてゆく。