どうという事もない日々の記録

[ はてなブログ版] 出かけた時の記録や備忘録的なメモなど。

2005-08-19から1日間の記事一覧

秘書課の男

知事秘書課長倉内忠信の話。実直に知事秘書の仕事をこなし、知事に仕えていることで一種の喜びを感じている。が、ここ二三日前から知事から疎まれる場面に出くわす。自分にはその原因が分からない。 新しく秘書課に入った「総務部の若きエース」桂木敏一の存…

静かな家

新聞社の内部を描いた作品。殺人事件が絡んでいるが、整理部の内部が書かれている。記事の誤り、新聞社内の人間関係、裏にある殺人事件。整理部という所がどんな形で仕事をしているのか垣間見る事が出来る。輪転機にかける直前までの慌しさ、記事の差し替え…

午前5時の侵入者

県警のホームページが何者かに侵入されて壊されてしまった。その後の警察内部の対応が描かれている。警察内部物の作品ということになるのだろう。 中央につながる高級官僚、部内の上役。夫々の立場の対応、作者得意の分野であるだけにテンポよく書かれている…

口  癖

家裁の離婚調停の調停委員をしている関根ゆき江の話。 小学校教員だった夫は自律神経失調症から心身症のなり精神科に通っていた。順調に育っていた娘の奈津子が突然不登校になる。 仕事を離れた夫は体調もよくなり、不登校だった娘もその後は歯科医と結婚し…

自  伝

3人のフリーの作家が、ゴーストライターとなって自伝を書くグループを作った。仕事は輪番制で、いい仕事が来ても不満の言いっこなしで順番に当たっていく約束になっている。 只野正幸は県内に168の店舗をもつ家電量販店の社長の自伝を書く仕事が順番で回…

看 守 眼

R県警の機関誌の編集に携わる事になった山名悦子が、今年定年退職する警察官から集めた現行の中に、一部が見当たらない。38年警察に勤務した内の29年間留置場の看取だった近藤宮雄の原稿が無い。この原稿がまだ出されていないことが分かり家まで取りに…

横山秀夫著:看 守 眼(2004年1月初版)

表題の「看守眼」の他5作品の短編集。看守眼作者: 横山秀夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/01/16メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (44件) を見る昨年暮れに読んだ「真相」と同じ系列の作品集。 刑事になりたかったが、ずっと留置…